(ブルームバーグ):米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)はイラン戦争が予想以上のコスト高を招いているとの認識を示した。同社は通期の利益見通しを引き上げたものの、慎重な見方を見通しに反映させたと述べた。
GMはコモディティー(商品)インフレで今年の調整後利益が最大20億ドル(約3200億円)押し下げられると見込んでいる。従来は最大15億ドルの押し下げを予想していた。28日に発表した1-3月期(第1四半期)決算は、利益が予想を上回った。ポール・ジェイコブソン最高財務責任者(CFO)は、アルミニウムや鉄鋼、輸送、物流管理のコストを挙げ、価格上昇は「広範にわたって」GMに影響していると述べた。
「決算は予想を上回ったが、ガイダンスはそれほど大きく引き上げてはいない」とジェイコブソン氏はブルームバーグテレビジョンで述べた。「これがいつまで続くかについては慎重に見ている」と続けた。
この警告は、イラン戦争が米企業全体に波及し始めていることを浮き彫りにする。約2カ月続いている戦闘で供給網はまひし、エネルギー価格は急騰している。GMは通期の利益見通しを引き上げたが、戦争終結のめどが見えないため、それ以上のガイダンス提示は控えたと、メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は電話会見で述べた。
28日のニューヨーク株式市場で、GMは下落。一時は4%余り下げる場面もあった。GMやフォード・モーターなど自動車株は、2月末の戦争開始後に大きく下落。GMは年初から27日までに約4%下げ、過去最高値を更新したS&P500種株価指数と対照的な動きとなっている。
同社は通期の利益見通しを引き上げ、今年の調整後EBIT(利払い・税引き前利益)は最大155億ドルを見込んでいると発表した。ただしコスト高で見通しはある程度押し下げられた。
引き上げられた利益見通しには、米連邦最高裁判所の判断に伴う約5億ドルの関税コスト軽減が反映されている。最高裁は2月、トランプ米大統領が昨年導入した一部の関税を違法と判断した。
エバコアISIのアナリスト、クリス・マクナリー氏は「GMでは快進撃が続いている」とリポートで述べた。同社の調整後1株当たり利益は、過去15四半期連続で予想を上回っている。
GMのジェイコブソンCFOは価格の高騰が大型車の需要を損なっているかと問われ「実際のところ、変化は見られていない」と回答。「来店客数は安定している」と述べた。
原題:GM Warns ‘Across the Board’ Inflation to Put a Damper on Profit(抜粋)
--取材協力:Lisa Abramowicz、Jonathan Ferro、Annmarie Hordern.
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