アメリカ議会で下院議長が決まらない異例の事態が続いています。4日に行われた3回の投票でも決まらず、翌日に持ち越しとなりました。ワシントンから中継です。
3日に新たな会期が始まった連邦議会。下院で多数を握った共和党ですが、いきなり大きくつまずく形となりました。
下院では4日、前日に続いて議長を選ぶ投票が行われましたが、通算4回目、5回目、そして6回目の投票でも決まりませんでした。共和党を率いるマッカーシー院内総務に批判的な保守強硬派の共和党議員20人が造反を続けていて、マッカーシー氏は説得を続けたものの、必要な過半数の票を得られませんでした。
バイデン大統領
「議会が機能しないというのは恥ずかしいことだ。最も偉大な国でなぜこうなるんだ?」
下院の新たな構成では、共和党と民主党の差は10議席です。多数派の共和党もわずかな造反が出れば主導権を失うことになるため、党内をまとめられるのかが大きな焦点となっていましたが、少数の強硬派が影響力を行使する前例が早くも作られた形です。
造反した議員の多くはトランプ前大統領に近いとみられていますが、トランプ氏がSNSでマッカーシー氏への投票を呼びかけたものの、応じた議員はいませんでした。
議長が選出されないという100年ぶりの異例の事態を共和党がどう解消するのか、その動きは今後の党運営・議会運営をも占うことになります。

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