(ブルームバーグ):バルト海に面したロシアの主要輸出港ウスチルガで、原油積み込みが停止に追い込まれた。ウクライナはロシアに対して過去1年余りで最も激しい攻撃を仕掛け、港湾施設の一部で火災が発生した。
公に話す権限がないとして匿名を要請した2人の関係者によると、この攻撃で25日朝、原油積み込み作業が停止した。ウクライナ軍参謀本部は通信アプリのテレグラムで、ロシアのガス会社ノバテクが同港に持つ石油製品施設に無人機(ドローン)が命中し、貯蔵タンクや積み込み施設が炎上したと報告した。
同港が位置するレニングラード州のドロズデンコ知事は、火災の鎮火作業が続いているとテレグラムで説明した。施設の被害状況は明らかにしていない。ノバテクはブルームバーグに対し、すぐには応答しなかった。
ウスチルガは2月に日量約45万バレルの原油を輸出し、ロシアにとってバルト海の主要輸出港。ノバテクの施設では、ステーブルガスコンデンセートをナフサ、ジェット燃料、軽油など輸出向けの各種石油製品に加工している。
同港には、トランスネフチが運営する原油ターミナルや、石炭、肥料、一般貨物を扱う輸送拠点も併設されている。
ウクライナ軍は今週に入り、バルト海のもう一つのロシア主要輸出港であるプリモルスクも攻撃。ブルームバーグが確認した船舶情報によると、同港の貨物積み込みは少なくとも36時間にわたって停止された。
ロシア国防省は24日深夜から25日早朝にかけ、ウクライナのドローンを合計389機撃墜したと主張。国営タス通信によると、この数は昨年3月10日以来の多さだ。
ウクライナ軍参謀本部はまた、ロシア国境警備隊が使用するためレニングラード州の造船所で建造中だった砕氷巡視船「プルガ」を損傷させたとも発表した。
ウクライナ当局者はこれまで、ロシアの石油収入と前線へのエネルギー供給を断つ目的で、同国のエネルギーインフラを標的にすると表明していた。
ただ、中東で戦争が続いている中で、バルト海沿岸からのロシア産原油の輸出が長期間滞れば、世界的な供給不足の不安はいっそう強まりそうだ。
一方で、ロシアのウクライナに対する容赦のない攻撃も続いている。24日にはウクライナ軍が検知しただけで550機余りの無人機がロシアから発射され、西部のリビウやテルノピリを含む全土で被害が発生した。
ウクライナ空軍によると、23日以降にロシアが発射した無人機は合計1100機を超える。
原題:Russian Baltic Port Halts Crude Loading as Drones Cause Fire (3)(抜粋)
--取材協力:Olesia Safronova.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.