出会い系アプリを運営する米バンブルは、専属のマッチメーカーとして機能する人工知能(AI)アシスタントを発表した。多くのユーザーが「マッチングアプリ疲れ」を経験する中で、新機能の導入で事業の再活性化を図る。

このオプトイン方式の新機能は「Dates(デイツ)」と名付けられた。AIアシスタントとの対話から始まり、価値観や交際の目的、コミュニケーションスタイル、ライフスタイル、恋愛に対する意図といった幅広いトピックについて掘り下げる。これらの領域で相性の良い2人を特定すると双方に通知が届き、なぜ良いマッチなのかが説明される。

同社によると、AIアシスタントとのやり取りは非公開であり、ユーザーの公開プロフィルに共有されることはない。ユーザーは、会話の内容のどのトピックをマッチ候補と共有するかも選択できる。また、ユーザーの代わりにメッセージを作成したり会話を生成したりするものではない。

デイツは、バンブル独自のAIモデル「Bee(ビー)」によって動作する。創業者のホイットニー・ウルフ・ハード最高経営責任者(CEO)はインタビューで、表面的なスワイプ式を超え、ユーザーとそのニーズをより深く理解することを目的としていると述べた。

まずは一部ユーザーを対象に試験的に導入する。開始時は無料だが、将来的には有料サービスにする可能性があるという。

デイツは、11日の2025年10-12月(第4四半期)決算説明会で発表された。バンブルは自社名を冠した出会い系アプリを再び成長軌道に戻そうと取り組んでおり、デイツの投入はその一環。

同機能の狙いは、相性の良い相手との対面を促し、「マッチングから実際に会うまでの間に存在する感情的な摩擦を減らすこと」だとウルフ・ハード氏は説明。この課題解決こそが同社にとって重要な機会だと考えている。単にデート回数を増やすのではなく、より質の高い出会いを求めるユーザーの声を反映させたという。

出会い系アプリは現在、気になる相手なら右にスワイプし、興味がないなら左にスワイプするといったランダムな発見が主流だ。ウルフ・ハード氏は、このモデルから「検索」の時代へと移行しつつあると考えている。ユーザーはアルゴリズムに任せるのではなく、自らの体験をコントロールできるようになるという。

ティンダーの共同創業者であるウルフ・ハード氏は2014年にバンブルを立ち上げた。女性から最初のメッセージを送る仕組みで、当時は画期的だったが、その後売上高の成長は鈍化。Z世代が上の世代と異なる交際スタイルを志向していることも影響している。

バンブルだけの問題ではない。ティンダーの親会社、米マッチ・グループやLGBTQ(性的少数者)向けアプリを手掛けるグラインダーなどの競合他社も、AI時代においてアプリを刷新し、減少し続ける加入者数を回復させようとしている。

原題:Bumble’s New AI Assistant Aims to Take Dating Beyond the Swipe(抜粋)

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