アクティビスト(物言う株主)として知られる香港のファンド、オアシス・マネジメントが不正会計問題に揺れるニデック株を6.74%保有していることが11日、分かった。約1780億円を投じており、重要提案などを行う可能性もある。

大量保有報告書によると、オアシスは年明け以降、今月4日までニデック株を市場内外から買い進めており、取得総額は約1783億円に達する。株主価値を守るため、重要提案行為を行うことがあるとされている。

オアシスは声明で、ニデックの基礎的な事業が依然として高い競争力を有し、大きな成長可能性を備えていると考えているとし、業界における技術力の面での優位性や幅広い顧客基盤、広範なグローバル規模の事業展開を踏まえると、ニデックの現在の株価が「本源的価値に比して大幅に割安」だとの見方を示した。

ニデック株はここ数年下落傾向を続けており、11日の株価終値は前日比2.5%安の2228円。不適切会計の疑惑が本格化する前の昨年8月ごろの水準との比較では47%程度下落している。

その上で、実効性あるガバナンス改革と事業改革を実行し、市場の信認を回復できれば、ニデックには企業価値を回復する十分な可能性があると考えているとも述べた。ニデックはコメントを控えた。

京都市のニデック本社

ニデックの不正会計疑惑を調査していた第三者委員会は今月3日に調査報告書を公表。減損の検討対象となるのれんや固定資産の額は主に車載事業に関するもので、約2500億円規模に達するとされた。ニデックでは影響額を確定した上で、過去の有価証券報告書などの訂正を進めていく考えを示した。

ニデックでは昨年、不適切会計の疑いが相次いで浮上。東京証券取引所は10月に内部管理体制などについて改善の必要性が高いとしてニデックを特別注意銘柄に指定することを発表。日経平均株価の構成銘柄からも除外されたなど同社には市場などから厳しい視線が向けられている。

これらの結果、同社の株価は長期にわたって低迷しており、1973年の会社設立以来、ニデックの成長をけん引してきた創業者の永守重信氏(81)が主要な肩書きを手放して事実上引退する意向を表明している。また、創業メンバーの小部博志会長ら複数の経営幹部も辞任。続投した岸田光哉社長のもとで経営の大幅な見直しを迫られている。

第三者委の調査が公表された翌日の4日の取引ではニデック株が一時前日比19%高の2698円とブルームバーグの記録に残る1998年9月以降で最大の日中上昇率となった。大量保有報告書によると、オアシスは同日、市場内から0.25%(約300万株)、市場外から1.6%(同1900万株)をそれぞれ取得していた。

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