(ブルームバーグ):北大西洋条約機構(NATO)加盟国がホルムズ海峡の封鎖解除を支援しなかったことへの報復として、トランプ大統領はNATOからの脱退をちらつかせているが、実現には大きな障害が立ちはだかっている。しかも、自身の政権を支えるルビオ国務長官が主導してできたものだ。
ルビオ氏は上院議員時代に、大統領が議会の承認なしに米国をNATOから一方的に脱退することを禁じる超党派法案を主導した。この法案は民主党のティム・ケイン上院議員と共同提出され、2024年の国防権限法に盛り込まれて成立した。
かつて議会で強力なNATO支持派だったルビオ氏だが、トランプ政権入り後は大統領によるNATO批判に追随する立場へと転じている。最近では米国とイスラエルによる対イラン戦争を受けた欧州諸国との対立を背景に、第2次世界大戦後の集団安全保障の柱とされるNATOとの関係を再検討する必要があるとの考えを示した。
ルビオ長官は3月31日のFOXニュースのインタビューで、「残念ながら、この戦争が終結した後、われわれはNATOとの関係を再検討せざるを得なくなるのは間違いない」と発言。「NATOやこの同盟が米国にとってどのような価値を持つのか見直す必要がある」と続けた。
国務省にコメントを求めたところ、ルビオ氏自身の発言を参照するよう回答した。
イランとの戦争が長引く中、トランプ氏はNATO加盟国への不満を募らせている。フランスやスペインは米軍機の領空通過を拒否。イタリアは基地への着陸を認めないなど、NATOに加盟する欧州諸国はイラン戦争に関与しない姿勢を強めている。またホルムズ海峡での船舶の安全な通航確保に向けた米国の協力要請も退けている。
こうした中、トランプ米大統領は英紙テレグラフのインタビューで、米国のNATO脱退を強く検討していると述べ、NATOを「張り子の虎」と切り捨てた。
原題:Rubio Sponsored Law Now Blocking Trump From Exiting NATO(抜粋)
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