(ブルームバーグ):欧州の天然ガス価格が9日の取引で急騰した。中東での紛争がエネルギー市場を揺さぶり、海上輸送を妨げている。
指標のガス先物は一時30%上昇。中東情勢の緊迫化で主要産油国が相次いで生産を抑制し、ホルムズ海峡が事実上閉鎖となる中、原油価格が1バレル=100ドルを上回る水準に急伸した。米国の天然ガス先物も上昇し、1カ月ぶりの高値を付けた。
10日目に入った紛争に沈静化の兆しは見えない。エネルギー市場に一段の不確実性をもたらし、インフレ圧力を強めている。とりわけガス市場では、越冬して貯蔵タンクの在庫が減少しており、欧州は脆弱(ぜいじゃく)な状況にある。このため、今夏は在庫の補充で液化天然ガス(LNG)の追加調達を迫られ、中東からの供給が世界の市場に届かない場合、限られた供給を巡ってアジアの買い手と競合することになる。
ラボバンクのエネルギーストラテジスト、フローレンス・シュミット氏は「市場はエネルギーのバリューチェーン全体にわたる供給混乱が長期化する現実を徐々に織り込み始めている」と指摘。「供給混乱は現時点で約3カ月続くとわれわれはみている」と述べた。
原題:European Gas Prices Surge 30% as Middle East War Roils Markets(抜粋)
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