(ブルームバーグ):イランがここ数日、タンカーへの原油積み込みを加速させている。米国による攻撃に備えた動きの可能性がある。
船舶追跡データの分析などを手がけるケプラーによれば、2月15日から20日にかけて、ペルシャ湾に位置するイランの主要原油輸出拠点カーグ島からの輸出量は約2010万バレルに達した。1月の同期間のほぼ3倍で、日量300万バレル超に相当する。通常の輸出ペースを大きく上回る水準だ。
こうした増加は、米国が大規模戦力を中東に集結させる中で起きている。昨年も米軍による空爆直前に、イランは大量の原油をタンカーに積み込んでいた。2024年に緊張が高まった際にも同様の動きが確認されている。

原油の生産と輸出はイラン経済を支える柱であり、積み込みを急ぐことで、混乱が生じる前に可能な限り生産分を市場に送り出そうとしているとみられる。これらの原油は主にカーグ島から輸出され、ホルムズ海峡を通過する必要がある。多くは追跡を避ける形で運航するタンカーで運ばれている。
積み込みを終えた船舶が今後どう動くかは不透明だ。衛星画像分析を手掛けるタンカートラッカーズ・ドット・コムのサミル・マダニ共同創業者によれば、米国が最終的に攻撃に踏み切れば、広範囲に分散する可能性がある。

輸出増加の動きは、ブルームバーグが分析した衛星画像にも表れている。
2月15日から20日にかけて、カーグ島南東の海域で確認されたタンカーの数は8隻から18隻に増加した。2月22日に撮影された同海域の一部画像では、9隻のタンカーが残っているのが確認された。
原題:Iran Ramps Up Oil Tanker Loading as US Builds Military Force (1)(抜粋)
--取材協力:Grant Smith.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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