(ブルームバーグ):トランプ米大統領は24日夜に上下両院合同会議で行う一般教書演説で、議会を通さずに実施可能とする個人および法人向け減税の異例の構想を打ち出す計画だと、大統領と昼食を共にしたニュース番組のアンカーらが明らかにした。
FOXニュースのブレット・ベイヤー氏やMSNOWのステファニー・ルーレ氏らメディア関係者は、放送で非公開の協議内容の詳細を説明したが、大統領の提案がどのように機能するのかについては追加情報がないと述べた。米国憲法は課税権を議会の専権事項としている。

トランプ氏はこれまで、関税収入を財源とする米国民向けの還付小切手の支給案を示唆してきたが、政権当局者はその実施には議会の対応が必要だとしていた。
さらに、同氏の包括的な関税措置を無効とした連邦最高裁判所の20日の判断の結果、多額の還付につながる可能性があり、構想は一段と複雑化している。
またニュースサイトのセマフォーは、大統領が退職貯蓄口座の拡充案提示を検討していると報じた。雇用主提供の確定拠出年金401(k)を持たない米国民に税制上の優遇を提供する可能性があるという。
このほかアンカーらは、トランプ氏が演説でイランに言及する可能性が高いと示唆した。大統領は協議継続の見通しに楽観的な姿勢を示す一方、イラン側が核兵器の開発を明確に否定していないことに不満を示したという。
24日午後にはルビオ国務長官、ラトクリフ中央情報局(CIA)長官、超党派の議会指導部との会合が開かれ、米軍によるイラン攻撃が差し迫っているとの観測が再燃した。ただ、昼食会では、そのような印象はなかったとアンカーらは指摘している。
経済を巡るメッセージ
トランプ氏や同氏の盟友が打ち出している経済施策の多くは具体性を欠いており、議会の承認を必要とするものもある。このため仮に実現するとしても、11月の議会中間選挙前に実現する可能性は低いと想定される。
また、これらの施策が消費者の経済的不安を和らげるのに十分かどうかも明らかではない。トランプ氏は過去数カ月、有権者のアフォーダビリティー(暮らし向き)に関する懸念を民主党が広めた「でっち上げ」だと繰り返し退ける一方、この問題では既に「勝利」したと宣言している。
トランプ氏の経済運営に対する有権者の評価は否定的な方向に傾いている。米紙ワシントン・ポスト、ABCニュース、イプソスが実施した最近の世論調査によると、この問題について不支持は57%に上り、支持は41%にとどまった。
関税政策とインフレ対応についてはさらに厳しい評価を示しており、トランプ政権の関税措置を不支持とする割合は64%、インフレ対策では65%に達した。
原題:Trump to Pitch Tax Cut Idea in State of the Union, Anchors Say(抜粋)
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--取材協力:Hadriana Lowenkron.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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