(ブルームバーグ):ソフトバンクグループが出資するシンガポールの配車・デリバリーサービス会社グラブ・ホールディングスが12日発表した通期売上高見通しは、予想を下回った。消費者センチメントの軟化が、東南アジア市場の重しとなる状況が反映された。
同社は発表資料で、今年の通期売上高が40億4000万-41億ドル(約6160億-6250億円)になるとの見通しを明らかにした。アナリストの予想平均は約41億3000万ドルだった。昨年10-12月(第4四半期)の売上高も予想に届かなかった。
株価が割安な機会を捉え、株主還元を目的とする2回目の自社株買いプログラム(最大5億ドル)も同時に公表した。
米株市場の時間外取引で、株価は一時7%余り下げた。昨年9月の高値からの下落率は既に約35%に達していた。
東南アジアでの市場シェア獲得に向け投資を続けてきたグラブは、ゴートゥー・グループなど競合他社との厳しい競争に引き続き直面している。配車サービス利用や宅配注文を控える消費者を相乗りやグループ注文で引き付けようとしているが、かつての3桁の成長ペースは大幅に鈍化した。
過当競争の緩和を目指し、グラブはゴートゥーとの統合も模索してきたが、規制当局の審査や企業価値の評価を巡る相違で交渉は長期化。さらに通信会社テルコムセルが保有するゴートゥー株約2%の扱いも合意の新たな障害になっている。
ウーバー・テクノロジーズも支援するグラブは収益性を重視し、デジタル金融など新たな事業分野への投資も進めている。
ピーター・オイ最高財務責任者(CFO)はインタビューで、「金融サービス収入が最も成長著しい柱になるだろう。貸し付けポートフォリオを年内に現在の2倍超の20億ドル余りに増やすことを目指している」と説明。投資や保険分野の新商品も拡充するという。
原題:Grab Outlook Trails Estimates After Asia Ride Market Slows (1)(抜粋)
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