シンガポールが独自の宇宙機関を設立する。今後10年足らずで1兆8000億ドル(約280兆円)規模に成長すると予測される世界の宇宙産業に食い込むことを目指す。

シンガポール国立宇宙機関(NSAS)は4月1日に正式に創設される。通商産業省が2日発表した。NSASを通じて世界中の宇宙関連企業を同国に誘致することを目指し、関連法の整備や規制の策定も進める。

シンガポールによる正式な宇宙機関の設立は、世界の宇宙経済における立ち位置の確保に向けた競争を浮き彫りにしている。世界経済フォーラム(WEF)は、宇宙経済の規模が2023年の6300億ドルから35年までに1兆8000億ドルに達すると予測。通信・航法・観測サービスなどの宇宙技術に対する需要の拡大がけん引するとしている。

NSASの設立は、地政学的リスクや技術的な混乱が高まる中で国際競争力強化を目指すシンガポールの長期経済戦略見直しの一環でもある。人工知能(AI)や量子コンピューティング、脱炭素化を重点的に取り上げており、同国は今年半ばまでに新たなロードマップを発表する計画だ。

NSASは、既存の3基の地球観測衛星群の拡充を検討する。政府は22年以降、宇宙プロジェクト予算として2億1000万シンガポールドル(約260億円)を計上している。

原題:Singapore Forms Space Agency as Global Sector’s Growth Booms(抜粋)

--取材協力:Ramsey Al-Rikabi.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.