トランプ米大統領は、120億ドル(約1兆9000億円)を投じて重要鉱物の備蓄を開始する計画を正式に発表した。希土類(レアアース)などでの中国への依存を減らしつつ、製造業を支援する取り組みだ。

「備蓄プロジェクト」と呼ばれる同事業は、「供給不足による企業や労働者への悪影響を防ぐ」ことを目的としていると、トランプ氏は2日、ホワイトハウスで説明した。

「1年前に経験したような事態を二度と繰り返したくない」とも語り、米国と中国の貿易摩擦により、中国が圧倒的なシェアを持つレアアースで、供給が制限された経緯を念頭に置いていることを示唆した。

トランプ米大統領、「備蓄プロジェクト」を発表

計画では、約20億ドルの民間資本と、米輸出入銀行からの100億ドルの融資を組み合わせる。政権高官がブルームバーグに述べたところによると、米民間部門向けの初の試みになるという。

発表に同席した輸出入銀行のジョバノビッチ総裁は融資について、同行史上最大で、従来の最高規模の「2倍以上」になると述べた。

取り組みは、既存の国家石油備蓄制度に類似している。ただし、対象となるのは原油ではなく、iPhoneやバッテリー、ジェットエンジンなどに使用されるガリウムやコバルトなどの重要鉱物やレアアースだ。

トランプ氏は「長年にわたり戦略石油備蓄や国家防衛向けの重要鉱物備蓄を保有してきたのと同様に、米国の産業のための備蓄を創設する。問題が起きないようにする」と語った。

中国がこれらの素材で世界の支配的な供給国となっている中、供給ショックから経済を下支えする効果も期待されている。

ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティス、ボーイング、コーニング、GEベルノバ、アルファベット傘下のグーグルなど十数社が参加を表明している。プロジェクトは、参加メーカーに対し、自前で備蓄を維持せずに、主要材料の価格変動から事業を保護する手段を提供する。

原題:Trump Unveils $12 Billion Mineral Reserve With Record Ex-Im Loan(抜粋)

--取材協力:Jorge Valero.

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