(ブルームバーグ):片山さつき財務相は3日の閣議後会見で、外国為替資金特別会計(外為特会)を巡る高市早苗首相の発言に関し、「教科書に書いてあることを申し上げたのであり、特に円安メリットを強調しているわけではない」と語った。
高市首相は1月31日、神奈川県川崎市内での演説会で足元の円安について、輸出企業に大きなメリットがあると発言。さらに外為特会の運用が「今ホクホク状態だ」と述べていた。
その後、高市首相は自身のX(旧ツイッター)に、「外為特会の外債の運用等、利子・配当などの海外からの収入も改善するといったプラス面もあり、その旨を申し上げた」と投稿。円高と円安のどちらが良いか悪いかではなく、為替変動にも強い経済構造を作りたいとの趣旨で語ったと説明した。同様の内容を英語でも投稿した。

高市首相は食料品にかかる消費税の2年間廃止を掲げているが、財源をどう確保するかは明確になっておらず、外為特会の活用で捻出したい思惑がにじむ。外為特会の保有資産は、消費税減税の財源として野党からも注目する向きがある。
首相発言が「円安容認」と市場で受け取られたこともあり円は下落。3日午前9時45分時点で1ドル=155円台半ばで推移している。米連邦準備制度理事会(FRB)次期議長へのウォーシュ元FRB理事指名も円売り・ドル買い材料となる中、1月23日以降の日米当局によるレートチェックで進んだ円高分の約半分が元に戻ったことになる。
外為特会は、為替介入のための外貨準備を管理している。財務省によると、2025年12月末時点での外貨準備は1兆3698億ドル(約213兆円)。
片山財務相は、足元で再び円安が進行しつつあることについて、為替政策で「日米間の連携は常にやっている」と指摘。昨年9月の日米財務相共同声明に沿って適切に対応する考えを改めて示した。レートチェックの有無は明らかにしなかった。
(詳細を加えて更新します)
--取材協力:横山恵利香.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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