(ブルームバーグ):週末の衆院選を前に、金融市場で3日の10年国債入札に関心が集まっている。消費減税観測を背景とした金利急騰後の入札とあって、長期国債に対する投資家需要を見極める重要な試金石になる。
各党が消費税減税を選挙公約に掲げたことで国債市場で財政悪化への警戒感が強まり、10年金利は1月に急騰した。足元ではやや落ち着きを取り戻したが、依然として1999年以来の高水準付近で推移する。8日の投開票日が迫る中で投資家の慎重姿勢は続いており、10年債入札は低調な結果になるとの警戒感が出ている。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストはリポートで「入札は弱めな結果に警戒すべきだ」と指摘した。市場は衆院選での与党圧勝と高市早苗首相の下での財政拡張を織り込み、今後も「10年金利は上昇しやすい」とみており、「しばらく様子見したい投資家もいるだろう」と予想した。
2日付の朝日新聞朝刊は、衆院選(定数465)で自民党が単独過半数を大きく上回る勢いで、日本維新の会と合わせた与党で300議席超をうかがうと報じた。
日本銀行の利上げ観測も入札の重しになる。日銀が2日公表した1月の金融政策決定会合の主な意見によると、為替の円安傾向が続いていることなどを踏まえ、複数の政策委員が金融政策の対応が遅れるリスクに言及した。スワップ市場が織り込む4月の利上げ確率は約7割に上昇。2年先の政策金利予想は1.7%まで高まっており、市場が見込む日銀の利上げ到達点も水準を切り上げている。
利上げ観測が根強い背景には、市場のインフレ期待が高止まりしていることがある。10年物のブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は1月後半に2%台と計測が始まった2004年以降の最高を記録した後、1.9%付近で推移している。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストはリポートで、インフレへの警戒感が根強く、「選挙結果次第でさらなる金利上昇余地がある」と指摘。衆院選を前にした政治的な不確実性が逆風になり、入札は「強い結果にはなりにくい」との見方を示した。
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