米オラクルの株価は、昨年に付けた過去最高値から50%超下落している。人工知能(AI)関連投資への懸念に加え、OpenAIとの関係を巡る不透明感が意識され、投資家は同社株から資金を引き揚げている。

オラクルの時価総額は、昨年9月10日に記録した過去最高水準から約4630億ドル(約71兆円)減少した。当時は、AI需要の急拡大を示唆するクラウド事業の強気な見通しを受け、株価が急伸。時価総額は9330億ドルを超え、米上場企業で10番目の規模となっていた。

 

オラクル株の下げは、AI投資への警戒感の高まりで拍車がかかっている。大手テクノロジー企業は投資回収の見通しが必ずしも明確でないなか、データセンター整備に向けた巨額の設備投資を相次いで表明している。AI関連投資を巡っては、非公開企業であるOpenAIとオラクルやエヌビディアなどとの循環的な構造も懸念されている。

投資顧問会社ウェルス・アライアンスの社長兼マネジングディレクター、エリック・ディトン氏は「OpenAIが何に資金を使い、どこから調達するのか、また何を実現するのかについて、まだ不透明な部分が多い」と指摘。「オラクル株はファンダメンタルズを先取りし過ぎていた可能性があり、市場は『実際の成果を示せ』と言っているのだろう」と述べた。

直近のオラクル株急落のきっかけとなったのは、昨年12月の決算発表だった。AIデータセンターへの投資が膨らむ一方、それがクラウド部門の売上高に結び付くまでに時間を要していることが示され、投資回収への懸念が強まったためだ。決算発表後、オラクルの信用リスクを示す指標は2009年以来の高水準に跳ね上がった。

オラクルがミシガン州で進めているデータセンターの資金調達を巡る懸念も、株価の重しとなった。AIインフラの急速な拡大で同社と協力してきた資産運用大手ブルー・アウル・キャピタルは、同プロジェクトへの出資を見送ったとされる。一方、オラクルは出資契約の最終交渉が「予定通り進行中」だと説明している。

オラクル株は足元、ソフトウエア株全般の売りにも巻き込まれている。新興企業アンソロピックが今月に入って新たなAIツールを発表したのを受け、AIが従来のソフトウエア事業を揺さぶるとの見方が再び強まり、ソフトウエア株のバリュエーションは下がり続けている。

原題:Oracle’s Value Is Cut In Half From 2025 Peak as AI Caution Rises(抜粋)

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