「減税」の恩恵と負担 気をもむ事業者たちの声
高市氏の会見を食い入るように見つめる男性がいました。スーパーマーケットの店長です。

スーパーセルシオ和田町店 鶴田英明 店長
「減税することで、お客様の消費が活発になるのは、売り上げアップになるので期待している。ただ選挙のためのパフォーマンスでなければ良いなというところは、正直ある」
店長がそう気をもむのには、理由がありました。
というのも、2025年5月…

高市早苗氏(2025年5月)
「『国の品格』として、食料品の消費税率は0%にすべきだと申し上げた」
「国の品格」として、食料品の消費税ゼロを訴えていた高市氏。
しかし、総理就任後の2025年11月の国会では、消費税ゼロについて…

高市早苗 総理(2025年11月)
「選択肢として排除しているものではございませんが、事業者のレジシステムの改修等に一定の期間がかかるとの課題にも留意が必要だと考えている」
この時点では、食料品の消費税ゼロに慎重な姿勢を示していました。

ところが19日、食料品の消費税を0%にすることを「私自身の悲願」と強調。消費税をめぐる発言は、これまで二転三転しているのです。
もし消費税の変更となったら、スーパーではどのような対応が必要になるのでしょうか。
スーパーセルシオ和田町店 鶴田英明 店長
「これは切った肉をパックする機械なんですけど、税込み価格の表示をしている。なので、これも切り替えなくてはいけない」
こちらのスーパーでは、商品は数万点にのぼります。値札の差し替えに加え、レジシステムの改修が大きな負担となります。

スーパーセルシオ和田町店 鶴田英明 店長
「8%を0%にするというのは、言うことは簡単だが、実際作業するのは我々、店舗側の人間なので負担は大きい」
「以前、8%に消費税を上げますというときにやった作業をもう一回やるのかと。またあれをやらなければいけないんだなという気持ち」
困惑の声は、飲食店からも…
都内のステーキ店。肉を豪快に焼く店主も、気をもんでいました。

ステーキハウス「ミスターデンジャー」松永光弘 オーナー
「スーパーなどが安くなると、そちらに行ってしまう可能性ある。食品だけの消費税減税というのは、店にとってはマイナスになる」
食料品が消費税ゼロになっても、外食の消費税10%がどうなるかは言及がありません。
客足が減少するのではと不安を漏らしていました。さらに…
ステーキハウス「ミスターデンジャー」松永光弘 オーナー
「もちろん円安になれば、値段は上がるでしょうね」
店で扱うのは、アメリカ産やカナダ産などの輸入牛肉です。高市政権の積極財政への懸念から円が売られ、円安に拍車がかかった場合、仕入れ値が上がり、今後メニューの値上げに踏み切らざるを得ないと話します。

ステーキハウス「ミスターデンジャー」松永光弘 オーナー
「大赤字になって値上げしての繰り返し、ここ数年ずっと。インフレが進行する可能性が高いから、食品消費税がゼロになったところで、飲食店にとってはなにもない」