1月の米住宅建設業者の業況感は予想外に悪化した。住宅ローン金利の低下や住宅政策による支援があったものの、高額な販売奨励策の負担がそれを上回った形だ。

 

住宅ローン金利がここ数年で最も低い水準まで下がり、住宅価格の上昇ペースも鈍化する中、米住宅市場ではここ数週間、回復の兆しが見られている。昨年12月の中古住宅販売は約2年ぶりの高水準となり、10月の新築住宅販売も2023年以来の高水準に回復していた。しかし、住宅建設業者の慎重な姿勢は、こうした勢いに冷や水を浴びせた。

トランプ大統領が住宅取得の負担軽減を目指す一連の政策案を打ち出したことを受けて、住宅建設関連株は今月大きく上昇している。ただ、NAHBによると、今回の調査回答の大半は、大統領が政府支援機関(GSE)のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)に2000億ドル(約31兆3700億円)相当の住宅ローン債券を購入するよう指示する前に集められた。

住宅建設業者の景況感が低下した背景には、他にも要因がある。

NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・ディーツ氏は発表文で「建設業者は依然として、人手や宅地の不足、規制コストや建材費の高騰といった複数の問題に直面している」と述べた。

これを裏付けるように、調査では6カ月先の販売見通し指数は、昨年9月以来初めて50を下回った。販売の現況指数や購買見込み客指数も以前から50を下回っており、1月もさらに低下した。

調査会社ゼルマン・アンド・アソシエーツのアナリスト、アラン・ラトナー氏は13日付のリポートで、トランプ大統領の政策案が業界株に「刺激」を与えたとはいえ、住宅価格の軟調さを背景に、住宅建設業者の第1四半期の粗利益は減少するとの見方もある。そう指摘している。

住宅の値ごろ感が一部で改善したとはいえ、依然として価格は高水準にあり、住宅ローン金利も2021年の2倍の水準にとどまっている。これにより、建設業者は価格を引き下げたり、顧客のローン金利を肩代わりするなどの高額な販売奨励策を講じざるを得ない状況にある。

NAHBによると、1月に販売奨励策を実施したと報告した建設業者は全体の65%に上り、この割合が60%を超えるのは10カ月連続となった。価格を引き下げたと回答した業者は40%と、前月と同水準だった。

地域別では、最大の住宅建設市場である南部に加え、中西部と西部でも景況感が悪化した。一方、北東部では改善が見られた。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Homebuilder Sentiment Falls for First Time in Five Months (1)(抜粋)

--取材協力:Chris Middleton.

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