(ブルームバーグ):イタリアのイリーカフェ(illycaffè)は、主要消費市場である米国での2桁成長を生かすため、来年の早い時期に米国での生産を開始する。クリスティーナ・スコッキア最高経営責任者(CEO)が明らかにした。
スコッキア氏はイタリア紙コリエレ・デラ・セラのインタビューで、「パートナー選定に向けた長く詳細なプロセスを完了した。新年の最初の数カ月から、米国で販売する製品の15-20%を現地で生産する」と述べた。
米国での生産開始により、同社はより柔軟に対応できるようになり、物流網へのアクセスが容易になるほか、「最終消費者により近い場所で生産するため、イノベーションも促進される」と同CEOは付け加えた。
スコッキア氏によれば、米国市場は2025年の売上高に大きく貢献した。同社の総売上高は前年比10%増の約6億9000万ユーロ(約1270億円)に達する見込み。為替変動を除いたベースでイタリア国内が11%、米国は19%の成長となると予想している。米国でのオンライン販売は、米アマゾン・ドット・コムとの提携が押し上げた。
イリーカフェは1933年、フランチェスコ・イリーによってトリエステで創業された。同氏は後に「イレッタ」と呼ばれるコーヒーメーカーを開発し、これは現代のエスプレッソマシンの原型とされている。同社は現在140カ国以上で事業を展開し、フランチェスコの孫であるアンドレア・イリー氏が会長を務めている。
原題:Illycaffe to Start US Production in 2026, CEO Tells Corriere(抜粋)
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