(ブルームバーグ):アクティビスト(物言う株主)のエリオット・インベストメント・マネジメントが、カナダのスポーツウエア大手ルルレモン・アスレティカの株式を10億ドル(約1560億円)超相当保有している。事情に詳しい関係者が明らかにした。業績が低迷する中、カルビン・マクドナルド最高経営責任者(CEO)の退任が決まっており、ルルレモンは戦略的な見直しを迫られている。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、エリオットは数カ月にわたり、ラルフローレンで最高財務責任者(CFO)や最高執行責任者(COO)を務めたジェーン・ニールセン氏とルルレモンに関する検討を進めてきた。
エリオットによるルルレモン株取得を最初に報じた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、エリオットはニールセン氏を次期CEO候補だとみている。ルルレモンは来年1月末にCEOを退くマクドナルド氏の後任を探している。
エリオットの担当者はコメントを控えた。ルルレモンにコメントを求めたが、現時点で返答がなかった。
ルルレモンの株価は12日以降、上昇。通期見通しを上方修正し、マクドナルドCEOの退任を発表したことが材料視されている。
成長鈍化
バンクーバーに本社を置くルルレモンの成長はここ数四半期で鈍化しており、アナリスト予想ではこの傾向が続くとみられている。アローヨガやヴオリといった新興勢力との激しい競争に加え、低価格帯の小売業者による類似品投入にも直面しており、売上高の伸びは2007年の上場以降で最低水準近くにとどまっている。
ルルレモンの株価は年初来で46%下落。17日の米株式市場で同社株は前日比0.6%高の207.87ドルで引けた。時価総額は約240億ドル。
原題:Elliott Said to Build a $1 Billion-Plus Stake in Lululemon(抜粋)
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