高市総理の経済政策の「ブレーン」が公の場で揃って発言しました。歴史的水準の円安と長期金利の高さの中、その主張とは?

本田悦朗 元内閣官房参与
「サナエノミクスという言葉を本人は『恥ずかしいな、そういう名前は』とおっしゃっていたんですけど、最近は素直にサナエノミクスと本人もおっしゃっている」

経団連のシンポジウムに登壇した4人。経済財政諮問会議のメンバーである若田部前日銀副総裁らは高市総理の「ブレーン」とされています。

共通しているのは、▼国債の追加発行をいとわない財政出動や、▼金融緩和に積極的という点。

こうした点をベースにした「責任ある積極財政」のもとでも1ドル155円台の円安水準が続き、住宅ローンにも関係する長期金利はきょう、1.98%と18年半ぶりの高水準に到達していますが…

クレディ・アグリコル証券 会田卓司チーフエコノミスト
「金利がちょっと上がったからといって、財政不安と騒がすのは日本の国富を相当損ねることになる」

そして今週、政策金利の引き上げが確実視される日銀についても…

第一生命経済研究所 永濱利廣 首席エコノミスト
「今週、日銀が利上げしそうな感じで、これをどう正当化するか」

若田部昌澄 前日銀副総裁
「拙速な利上げとか、行き過ぎた程度の金融緩和の縮小は望ましくない」

「次の次」の利上げをけん制したともとれる発言です。こうした中で永田町関係者からはこんな声も…

永田町関係者
「極端な姿勢のブレーンと高市総理の間には、すきま風も吹いている」

市場からも警鐘が鳴らされる中、ブレーンたちは「責任ある」アドバイスを続けられるのでしょうか。