レゾナック・ホールディングスは、中国政府が進める国内半導体産業の育成政策を背景に、同国での事業成長に期待を寄せており、将来的には追加投資の可能性も視野に入れている。

最先端半導体の製造に欠かせない化学材料を供給する同社は、政府主導でのサプライチェーン構築による需要増に対応するため、中国での生産能力を拡大してきた。

レゾナックの高橋秀仁最高経営責任者(CEO)はブルームバーグTVのインタビューで、現時点では中国での生産能力は十分としつつも、今後需要が大きく伸びれば、数年以内に新規投資を検討する可能性があると話した。高橋氏は「中国で生産し中国で販売している。中国は良い市場だ」と語った。

中国が技術覇権を巡る競争に勝つため、半導体産業に最大700億ドル規模の支援策を検討中とブルームバーグは12日に報じた。

レゾナックは、広帯域メモリー(HBM)向け非導電性フィルムで約5割のシェアを持ち、人工知能(AI)関連の半導体材料で存在感を高めている。また、中国産レアアースへの依存低減のため、同社は原材料の調達先を多様化している。高橋氏は、半導体の製造工程に使われるCMP(化学機械的研磨)スラリーについては、オーストラリアや欧州の企業を代替候補として検討していると話した。

原題:Chip-Sector Linchpin Resonac Seeks to Tap China’s AI Ambitions(抜粋)

--取材協力:Edwin Chan、Lauren Faith Lau.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2025 Bloomberg L.P.