オーストラリアで15人が犠牲となったユダヤ系住民を狙ったとみられる銃撃事件をめぐり、オーストラリア国内で高まる反ユダヤ主義への対応の遅れを指摘する声が出ています。
JNNが入手した新たな事件の映像。銃声が鳴り響く中、身を伏せる人たちが映されています。
シドニーの人気ビーチで行われたユダヤ教の祭りを祝うイベントで起きた銃撃事件では15人が犠牲となりました。
ユダヤ人作家 リンダ・ロイヤルさん
「政府に対しては以前から警告していましたし、情報機関も政府に対し、攻撃が起こる可能性があると警告していました」
こう指摘するのは、現場近くに住むユダヤ人作家のリンダ・ロイヤルさん。知人が現場に居合わせ、その隣にいた宗教指導者が銃撃で死亡したといいます。
オーストラリアでは、2023年に中東パレスチナ自治区ガザで、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が激化して以降、ユダヤ系住民が多く暮らす地域で放火などの事件が相次いでいたことから、反ユダヤ主義への政府の対応を批判する声が出ています。
今回の事件を受け、さらなる衝突や分断が広がる懸念もあります。
15人死亡のオーストラリア人気ビーチ銃撃事件 背景に高まる反ユダヤ主義…政府の対応遅れを指摘する声も 社会の分断へ懸念