(ブルームバーグ):米国とメキシコは、テキサス州国境付近の水供給を巡る対立に終止符を打つことで合意した。トランプ米大統領が数日前にメキシコが米国への水供給に応じなければ追加関税を課すと警告していた。
米農務省が12日に発表した声明によると、両政府はメキシコが12月15日の週から20万2000エーカーフィートの追加供給を開始し、1月末までにより広範な供給計画を策定することで一致した。
メキシコ外務省は13日に別の声明を発表し、今回の合意は1944年の条約に基づき、「リオ・グランデ川流域の水管理強化」を目指す物だと説明。同条約は、メキシコがリオ・グランデ川から5年間で175万エーカーフィートを米国に供給する一方、米国はコロラド川から150万エーカーフィートをメキシコに供給するよう義務付けている。
今回の合意により、トランプ氏の警告などを受けて高まっていた両国間の緊張は緩和に向かう。テキサス州の国境沿いでは水不足が深刻化しており、トランプ政権は米国の関税で打撃を受けた農家向けに120億ドルの支援を確約している。
両政権の協議は週を通じて断続的に行われた。
ロリンズ米農務長官は12日の声明で、今回の合意は「正しい方向への一歩だ」と評価した上で、メキシコが引き続き条約に違反するようであれば、トランプ政権はメキシコからの輸入品に対する追加関税を実行に移す可能性があると警告した。
原題:US, Mexico Strike Deal to Settle Rio Grande Water Dispute(抜粋)
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