(ブルームバーグ):米フィラデルフィア連邦準備銀行のポールソン総裁は12日、インフレは来年に鈍化するとの見通しを示す一方、労働市場がさらに悪化するリスクがあると警告した。
ポールソン氏はデラウェア州商工会議所で講演し、「総合的にみれば、私は依然としてインフレの上振れリスクよりも労働市場の弱さの方をやや懸念している」と発言。「インフレ率は来年に低下する可能性が十分あるとみていることが一部背景だ」とし、関税が財価格に及ぼす影響は来年半ばまでに薄れるだろうと述べた。
労働市場について「曲がりつつあるが、折れてはいない」と表現しつつ、医療や社会サービスなど一部の分野に雇用は集中しており、より幅広い分野での雇用が依然として弱いことを示唆していると警戒感を示した。
その上で、「労働市場はまずまずだが、下振れリスクは高まっている」と述べた。
ポールソン氏は、金融政策はやや抑制的だと引き続きみていると指摘。ただ、最近の緩和が雇用市場を下支えする効果を持つとの考えを示した。
「直近の3会合で計0.75ポイントの利下げを実施したことで、労働市場のさらなる悪化に備える保険をある程度かけたことになる」と語った。
原題:Fed’s Paulson Sees More Risks to Labor Market Than Inflation(抜粋)
(第3段落以降を追加し、更新します)
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