(ブルームバーグ):米清涼飲料大手コカ・コーラは10日、ジェームズ・クインシー最高経営責任者(CEO)が退任し、後任として現最高執行責任者(COO)のエンリケ・ブラウン氏が2026年3月末に就任すると発表した。
発表資料によると、9年にわたってCEOを務めたクインシー氏(60)は執行会長となる。同氏は現在、取締役会会長を務めている。

発表後の時間外取引で、コカ・コーラ株はほぼ変わらず。
クインシー氏は2017年5月1日にCEOとなり、数年間に及ぶ販売低迷に陥っていた事業の立て直しに貢献した。同氏の就任後、株価は60%余り上昇。同期間のS&P500種株価指数は約190%超上げている。

クインシー氏の下、同社はソーダ以外の分野へと製品を多様化し、コーヒーやスポーツドリンク、たんぱく質を強化した乳製品「フェアライフ」など健康志向の消費者向け飲料の拡充を図った。また、コスタコーヒーを51億ドル(約7900億円)で買収したが、現在は同事業の検討を検討している。
ブラウン氏(57)もクインシー氏と同じく、COOなど複数の要職を経てトップに上り詰めた。両氏とも1996年に入社した。

発表資料によれば、ブラウン氏は北米、欧州、中南米、アジアでの勤務経験を持つ。海外事業開発部門の社長を経て今年1月にCOOに就任し、世界中の事業部門を統括してきた。同氏は米国籍で、カリフォルニア州で生まれブラジルで育ったという。
原題:Coca-Cola Announces COO Braun Will Replace Quincey as CEO (2)(抜粋)
--取材協力:Anne Cronin、Michelle Fay Cortez.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2025 Bloomberg L.P.