10日朝の外国為替市場の円相場は対ドルで156円台後半と、約2週間ぶりの安値圏で推移している。米国で10月の求人件数が市場予想を上回り、長期金利が上昇したことで円売り・ドル買いが加速した。

日本時間11日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控える中、東京市場ではドルの上値が重くなるとみられるが、日本当局による介入への警戒感が強まらなければ157円台を試す展開となりそうだ。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは10日付リポートで、FOMCでは25ベーシスポイント(bp)の利下げが確実視されるとした上で、タカ派的な利下げの公算が大きく、株価の反応次第でドル高は続くとの見方を示した。日本銀行による来週の金融政策決定会合での利上げ期待が高まる中で円安圧力が再燃していることから、「当局の口先介入強化が見られるかも焦点」と指摘した。

高市早苗首相は9日午後の衆院予算委員会で、「為替相場はファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要」などと述べ、円安に警戒感を示した。後藤氏はリポートで「日銀利上げに前後した介入リスクに注意が必要」と記した。

Photographer: Bloomberg

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