(ブルームバーグ):投資家マリオ・ガベリ氏は、顧客が保有する米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)株について、パラマウント・スカイダンスの買収案に応募する可能性が「極めて高い」と述べた。買収合戦を誘発する狙いがある。
インタビューで、パラマウントはいずれ1株当たり30ドル(約4700円)の提示額を引き上げざるを得ず、Netflixも提示額を引き上げると指摘。「われわれは早い段階にいる。9ラウンド中の第5ラウンドだ」と表現した。
長年メディア分野に投資してきた同氏は、9日にUBS主催のカンファレンスで行われたパラマウントのプレゼンテーションに好印象を持ったという。州レベルを含む規制上の課題に対し、経営陣は「非常にうまく」対応していたと評価した。
ブルームバーグがまとめたデータによると、ガベリ氏の会社とファンドはWBD株を約570万株保有している。9日終値に基づく評価額は約1億6000万ドル。同氏はパラマウントとNetflixの株式も保有している。
WBDは先週、Netflixによる現金と株式を合わせた1株27.75ドルでの買収で合意。これに対し、パラマウントは8日、WBDに対する1株当たり現金30ドルの買収案を新たに提示したことを公表した。
ガベリ氏がパラマウント案に応じるのは、全額現金であることに加え、Netflix案とは異なり、テレビ局のスピンオフを予定していないなど「買収条件がパラマウントに有利に働いている」ためだという。
ただ、どの企業がWBD買収に最も適しているかについては明言を避けた。
原題:Mario Gabelli ‘Likely’ to Tender Warner Bros. to Paramount (1)(抜粋)
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