マルチストラテジー型ヘッジファンド会社のエクソダスポイント・キャピタル・マネジメントは、欧州中央銀行(ECB)が来年前半に追加で2回の利下げを実施する余地があるとみている。利下げは既に打ち止めとの市場の見方に逆行する予想となる。

パートナー兼主席ポートフォリオマネジャー、ミルコ・ブレガ氏は、ECBが来年3月と6月に追加緩和に踏み切る可能性があると述べた。ECBはここ数カ月、中銀預金金利を2%で据え置いており、域内のインフレ率は目標に近づいている。

ブレガ氏は12日、ブリュッセルで開催された欧州金融市場協会(AFME)主催の債券会議のパネル討論で「ECBは今非常に良い状況にあり、使命達成を宣言する段階に非常に近い」と発言。その上で「ただし、来年前半にはあと2回程度の利下げを行う余地があると考えている」と述べた。

短期金融市場は2026年6月までの追加利下げ確率を4割未満しか織り込んでいない。ECB当局者の多くは現行政策に満足しているが、さらなる利下げの可能性を排除すべきでないとの声もある。

ブレガ氏はまた、オランダの年金制度改革やソブリン債の発行増加を背景に、欧州市場ではイールドカーブのスティープ化が続くとの見通しを示した。

原題:ExodusPoint’s Bulega Sees ECB Cutting Rates Twice, Likes EU Debt(抜粋)

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