過去最長を更新しているアメリカの政府閉鎖は39日目となりました。特に大きな影響が出ているのが航空業界で、政府は航空便の運航を最大で10%削減する方針を示し、1000便以上が運休になりました。

空港にやってきた人たちは誰もが足を止めて、フライトの運航状況を確認していました。

アメリカ各地の空港では7日、政府主導で、「安全の確保」を目的とした航空便の削減が始まりました。

記者
「確かにこれは酷い状況になっています。ほとんどのフライトで遅れが出ています。特に到着便が乱れています」

アメリカメディアによりますと、この日、1000便を超えるフライトが運休となり、5000便以上が遅延しました。

空港の人員不足は深刻です。政府閉鎖の影響で、航空管制官などへの給与の支払いが停止されたことで欠勤が相次いでいて、安全面への懸念も指摘され始めています。

ダフィー運輸長官
「パイロットから管制官への苦情も増えてきている。データを見ると悪い方向に進んでいる」

ダフィー運輸長官は、安全のために定められた航空機の間の距離に関するルールが守られていないケースが増えていると強調。「政府閉鎖が続けば、今後、航空便の20%を運休させる可能性がある」としています。

ただ、空港を利用する客の不満は航空会社ではなく政府や政治家に向けられているようです。

利用客
「給料をもらわずに働き続ける空港関係者に感謝しています」
「妥協することが政府の役割であり、今まさにそれが必要な時だと思う」

一方、トランプ大統領は予算を成立させられずに対立を続ける与野党に対して、週末も審議を続けるようSNSで呼びかけました。

「米議会上院は民主党による政府閉鎖を終わらせるまでワシントンに留まるべきだ」

ただ、トランプ大統領自身は今週も自らの邸宅のあるフロリダへ…。いまのところ事態打開の見通しは立っていません。