エサがあれば…“冬眠しないクマ”出現の可能性
今後はクマにとって冬眠の時期になりますが、専門家は引き続き警戒が必要だと考えています。

岩手大学農学部 山内貴義 准教授
「今年は冬になってもなかなか冬眠に入らなくて、(冬も)町中に出没する個体が出てくる可能性が考えられる」
本来クマは体にエネルギーを蓄え、森でエサが取れなくなる12月前後から春まで冬眠に入るとされています。しかし、もしも継続的にエサにありつくことができたら…
動物園にいる8歳のツキノワグマは、飼育されてエサを十分に食べるようになってから1度も冬眠していないそうです。
1度に与えられるエサの量は3.5キロ前後。サツマイモやドングリなど脂質や糖質が多いものを食べています。

ツキノワグマ飼育員 笹井恵さん
「1日に必要なエネルギーを摂取できれば、冬眠しなくても生きていくことはできます」
ーーQ.都市部でエサを見つけられれば、冬眠しないクマも?
「定期的にエサが食べられて体調に問題が無ければ、冬眠をしなくても過ごせてしまうクマも出てくるかもしれないですね」
2024年、福島県では冬眠シーズンのはずの12月末にクマが住宅に侵入しました。町の中でも冬場でも、クマと人間の距離が近づいています。
岩手大学農学部 山内貴義 准教授
「改善する見込みが今のところない。都市部に集まっている状況が目に見える。今後こういったことがどんどん続いていくんじゃないか」
 
     
     
     
     
     
     
     
    