米フィンテック企業のファイサーブの株価が29日、通期利益見通しを引き下げ、取締役会と最高経営委員会の大規模な刷新の発表後、一時47%安と暴落した。

ファイサーブは同日発表した7-9月期(第3四半期)決算で、今会計年度通期の調整後1株当たり利益(EPS)予想を、これまでの10.15-10.30ドルから8.50-8.60ドルに引き下げた。第3四半期の調整売上高とEPSも、アナリスト予想を大きく下回った。

金融ソリューション部門の売上高も3%減少したと報告した。株価急落により、年初からの下落率は67%に達した。

マイク・ライオンズ最高経営責任者(CEO)は「現在の業績は、私たちが望むものでも、ステークホルダーが期待していたものでもない」とコメントした。

ライオンズ氏は決算説明会で、同社経営陣や外部アドバイザーと共に、4-6月期に運営や財務の分析をしたと明かし、「得られた重要な結論の一つが、ファイサーブの成長目標と利益率目標をリセットする必要があるということだ」と述べた。

アナリストらは業績悪化が予想以上に急速に進んだことに驚きを示した。ジェフリーズのアナリスト、トレバー・ウィリアムズ氏は業績予想の未達と下方修正の規模について「理解しがたい」と語った。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、ディクシャ・ゲラ氏は「収益見通しが急変した要因について、経営陣の説明は説得力に欠け、今後さらなる驚きがないという確信も持てない。この削減が保守的か、あるいは積極的なものか、さらにどこまで進むのかについて、多くの不確実性が残されている」と指摘した。

原題:Fiserv Shares Tumble a Record 46% After Profit Forecast Slashed(抜粋)

--取材協力:Emily Nicolle.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.