ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は28日、 米自動車ローンのトライカラー・ホールディングスと自動車部品業者ファースト・ブランズ・グループ破綻で表面化した不安について、金融システムを脅かすシステミックリスクは信用市場に見られないと語った。

リヤドで開催中の「未来投資イニシアチブ」に参加したソロモン氏は、ブルームバーグTVとのインタビューで、「少数の悪い信用状況に関連し、システミック問題が差し迫っていると思わせる兆候は見当たらない」と発言した。

デービッド・ソロモン氏

一般的な金融機関を介さず、ファンドなどが非上場企業に直接貸し付けを行うプライベートクレジットやレバレッジドクレジット市場に亀裂が生じれば、銀行や広く経済に影響が波及すると懸念が強まっている。

トライカラーとファースト・ブランズの経営破綻を受け、米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は「ゴキブリを1匹見かけたら、恐らく他にもいる」と警告した。

ソロモン氏は、不正疑惑に関係する地銀の最近の損失は「特異な事例」との見解をあらためて示す一方、審査基準に警戒を怠らないよう注意を促すものだと述べた。

原題:Goldman CEO Solomon Sees No ‘Systemic Crisis’ in Credit Markets(抜粋)

--取材協力:Christine Burke.

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