(ブルームバーグ):アルゼンチンのミレイ大統領率いる与党が26日の議会中間選挙で予想外の圧勝を収め、アルゼンチン・ペソは反発した。トランプ米大統領は、米国がアルゼンチンを支援することで「多額の利益」を得たと述べたが、実際の成果は、明らかにもっと限定的だったようだ。
米財務省の購入タイミングやその後の市場の動きから推計すると、米財務省は27日の取引終了時点で、最近のアルゼンチン・ペソ購入に伴い1-2%程度の利益を得ていた可能性が高い。
米国は今月実施した異例の為替市場介入について詳細を公表していない。世界の投資家やアルゼンチン勢は、ミレイ大統領と同氏の自由市場重視の経済政策に有権者が反発すると見込んでペソを売却。米国は介入に動いた。
事情に詳しい複数の関係者によると、10月9日に始まった今回の介入は総額で約20億ドル(約3050億円)に達している。米財務省が購入したとされる時期と、27日のペソの4%上昇を踏まえると、米政府はこれまでのところ小幅の利益を得ているように見える。ただ、この水準が維持されることが前提となる。

推計したリターンは、ペソとドルとの為替レートのみを考慮。事情に詳しい関係者によれば、米財務省は取得したペソをアルゼンチン中央銀行の利付き口座に預け入れており、実際のリターンはもっと大きい可能性もある。
米財務省の報道官にコメントを求めたが応じなかった。
原題:US Turns Small Peso Profit From Big Bet on Argentine Elections(抜粋)
--取材協力:George Lei、Patrick Gillespie.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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