(ブルームバーグ):米労働統計局(BLS)が24日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)によると、デリミート(加工肉食品)の価格は季節調整前で前月比4.2%上昇と、食料品全体の0.3%上昇を大きく上回り、月間の伸びとして過去最大を記録した。前年同月比でもほぼ同水準の上昇率となった。
首都ワシントンにあるサンドイッチ店「アトリウムカフェ」の従業員グレンダ・ゼラヤさんは「今年に入ってから、当店のサンドイッチの価格が上がる一方、使用するデリミートの量がどんどん減っている」と話した。
市場調査会社である210アナリティクスおよびサーカナのリポートによると、ソーセージの9月の販売量が「数カ月ぶりに」減少したほか、パッケージ化されたデリミートの販売量は前年比約5%減となっている。一方、昨年のリステリア菌によるリコール後、デリミートの販売は安定化しつつある。

デリミートの価格が上昇している主因は、米国で過去最高水準に達した牛肉価格や国内における牛・豚の飼育頭数の減少、人手不足による賃金上昇がある。トランプ政権が導入したブラジル産品への50%関税も供給をさらに逼迫(ひっぱく)させている。
米国食肉加工業者協会(AAMP)の広報担当、サム・ガズジアック氏は「牛肉で見られる問題と同じ問題が、あらゆる場所で反映されている。飼料価格、加工コストが上昇している。食品サプライチェーン全体で、誰もが価格を引き上げざるを得ない」と指摘。家畜から精肉までに多くの工程があり、どこかで価格が上昇すれば全体に波及するとの見方を示した。
原題:Deli Meats See Record Price Bump as Grocery Costs Keep Rising(抜粋)
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