米政府機関の閉鎖開始から間もなく1カ月が経過する。共和、民主両党の対立による影響は首都ワシントンからさらに広がっており、航空便の遅延や欠航が増え、低所得層への食料支援も縮小している。

ダフィー運輸長官はFOXニュースで26日、政府閉鎖が続くことで航空管制官の人員不足が深刻化し、今後数週間でさらに遅延や欠航が増える恐れがあると警告。27-29日にかけて管制塔での人員不足がさらに進むと述べた。

カリフォルニア州では26日午前、ロサンゼルス発オークランド行きの便が管制官の人員不足を理由に約2時間運航を停止した。

また米農務省は、低所得者層の食料品購入を支援する「補助的栄養支援プログラム(SNAP、旧フードスタンプ)」による支援を11月1日から停止すると発表した。同省のウェブサイトに掲載された通知には「要するに資金は尽きた」と記され、政府閉鎖の責任は民主党にあると非難している。

10月1日から始まった政府閉鎖により、航空管制官には先週、給与が支払われないことが通知された。連邦政府職員の給与はつなぎ予算が成立するまで支払われない。こうした中でも早期妥結の兆しは見えていない。

ダフィー氏によると、病欠が増えているほか、一部の職員は生活費を補うため副業など別の収入源を探しているという。

民主党は、医療保険制度改革法(オバマケア)に基づく補助金を巡り、共和党が協議に応じるのを待っている。一方、共和党は民主党がまず政府再開に賛成票を投じるまで補助金については話し合わない姿勢を示している。

原題:Ongoing Shutdown Sparks Flight Delay Warnings, Food Stamp Pause(抜粋)

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