2021年の軍事クーデター以降、激しい内戦が続くミャンマーで、軍事政権は、12月に予定している総選挙を前に各地で攻勢に出ていて、東部国境の一部地域を抵抗勢力から奪還したと発表しました。

ミャンマー軍事政権は20日、国営メディアを通じて、東部カイン州で民主派武装勢力などが支配する一部地域を制圧したと明らかにしました。

軍が奪還した地域には、日本政府が2015年以降、紛争の避難民のために住宅建設などを支援したレイケイコー村も含まれています。

また、軍は、中国系の国際犯罪組織が管理する国境沿いの巨大な特殊詐欺拠点「KKパーク」も支配下に置き、衛星通信サービス「スターリンク」の受信機などを押収したほか、男女あわせて2168人の“労働者”を発見したとしています。

軍事政権は、今年12月に民政移管のための総選挙を実施するとしていて、カイン州のほかにも東部カヤ州や北部カチン州で抵抗勢力から支配地域を奪還するなど攻勢を強めています。