イタリアはモーニングスターDBRSによる格上げを受け、主要な信用格付け会社から2018年以来最も高い格付けを取り戻した。DBRSはメローニ政権の財政赤字抑制策を評価した。

DBRSが17日発表した資料によると、イタリアの格付けは「A(低)」と、ジャンク級(投機的格付け)を4段階上回る水準。見通しは「安定的」だ。

同社は「銀行部門の脆弱(ぜいじゃく)性の累積的な軽減と対外部門の改善により、イタリア経済はより強靭(きょうじん)化した。財政再建も続き、中期的には政府債務比率を少なくとも安定させるだろう」と指摘した。

 

欧州中央銀行(ECB)が担保評価に用いる主要格付け会社5社の中で、イタリアの格付けがAクラスとなったのは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前のコンテ政権下以来となる。DBRSがイタリアをこの水準に置くのは17年以来。

ジョルジェッティ経済財務相は格上げを受け、「イタリアはAリーグに戻った。これは3年間にわたるこの政府の不断の努力の成果だ」と語った。

11年のベルルスコーニ首相(当時)退陣以降、最も長期政権となったメローニ首相は、異例の政治的安定の下で財政規律を維持している。

財政赤字比率は欧州連合(EU)の上限である3%に当初予定より早い年内にも低下する方向にある。

他の主要格付け会社も相次いで評価を見直しており、S&Pグローバル・レーティングは4月に1段階引き上げ、フィッチ・レーティングスも9月に同様の措置を取った。

ムーディーズ・レーティングスは11月21日に次回評価を予定している。同社によるイタリアの格付けは、ジャンク級の1段階上で、見通しは「ポジティブ(強含み)」。

原題:Meloni Wins Italy’s Best Rating Since 2018 With DBRS Upgrade (1)(抜粋)

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