自動車ローンの延滞率が過去15年間で50%余り上昇したことが、新たな調査で調査で明らかになった。自動車価格の高騰と金利上昇が背景にあり、安全とされてきた自動車ローンは現在ではリスクの高い信用商品と位置づけられている。

信用スコア会社バンテージスコアによると、あらゆる所得層の消費者が、毎月の自動車ローンの支払いに苦慮している。

自動車ローンはかつて、借り手が他の債務よりも優先して返済する延滞リスクの低い債務とみられていたが、2010年以降、延滞率が急上昇している。一方、クレジットカードや個人ローンなど、他の消費者信用では延滞率が低下傾向にある。

バンテージスコアの調査では、住宅ローンに比べて相対的に自動車ローンの返済額がより速いペースで増えていることも明らかになった。同社のチーフエコノミスト、リカード・バンデボ氏はインタビューで「自動車本体の価格と保有コストが著しく上昇している」と述べ、「過去5年間でその上昇スピードが加速している」と指摘した。

調査会社コックス・オートモーティブによると、2019年以降、新車価格は25%余り上昇し、平均で5万ドル(約750万円)を超えている。米自動車業界調査会社エドモンズ・ドット・コムによれば、7-9月(第3四半期)における新車の平均支払い額は767ドルで、借り手の5人に1人が月額1000ドル以上を支払っている。新車ローンの金利も現在は9%を超えており、自動車の購入負担に拍車をかけている。

原題:US Auto Delinquencies Are 50% Higher Than They Were 15 Years Ago

(抜粋)

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