21日(火)に臨時国会召集が決まり、総理指名選挙に向けた多数派工作の動きが与野党で加速している。特に注目を集めるのは、ここにきて自民党に急接近している日本維新の会の動向だ。

一方、政局の激しいうごめきの裏側で、石破総理が事実上“総理として最後の会見”である「戦後80年所感」の発表に臨んだ。

石破総理が最後に国民に伝えたかったこととは。そしてそれでも進む総理指名に向けた動き。

多数派工作のゆくえを、2人の記者とともに徹底分析する。

与野党で党首会談ラッシュ カギを握るは...維新の動き

臨時国会召集日が21日(火)に決まったことを受け、与野党で総理指名選挙に向けた動きが加速している。

15日には、高市早苗・自民党総裁が立憲民主党の野田佳彦代表、国民民主党の玉木雄一郎代表、日本維新の会の吉村洋文代表・藤田文武共同代表と相次いで会談を実施。さらに野党3党(立憲・国民・維新)による党首会談も行われ、この日はまさに“党首会談ラッシュ”であった。

この展開の中で大きな動きとなったのが、自民と維新との接近だ。

15日の会談後、両党で政策協議を進めることになり、吉村代表は、政策協議できちんと合意がまとまれば「(総理指名選挙で)高市早苗と書く」と明言した。

16日には維新が両院議員総会を開き、自民との政策協議を執行部に一任することを決定。午後には両党による幹事長会談が行われ、政策協議が本格的に開始された。