26年間の連立に不安の影 最大の隔たりは「政治とカネ」の問題

高市執行部の発足で円安への不安が募る一方、連立を組む公明党内には不満の声が高まっています。

喜入友浩キャスター
「公明党の施設の前に車が1台2台…関係者が5人ほど降りてきました。これから各都道府県本部の幹部が集められ、会議が行われるということで、続々と関係者が中に入っていきます」

9日午後7時から始まった公明党の会合。100人ほどが詰めかけ、連立をめぐって党幹部と地方組織の代表らが約2時間にわたって意見を交わしました。

会合の参加者
「(Q.会の雰囲気や意見の内容は?)まあいろいろ」
「(Q.意見はまとまったのか、割れたのか?)まあ団結してやろうということになりました」
「26年間連立やってきた中でそれぞれ想いがあるので、それぞれの方々がいろんな発言をしていました。公明党らしらを出していくのが大事だと思いますので、どういう状況になってもしっかりと公明党らしく戦っていく」

出席者からは「政治とカネの問題は、毅然と1歩も引くべきではない」という声が多くあったといいます。

公明党 谷合正明参院議員
「今後の対応については、連立の重みも重視すべきだという声もあれば、斉藤代表がいうように、もし仮に十分な回答がなければ、公明党として毅然とした対応するべきという声もあればということであります」

最大の隔たりは「政治とカネ」です。斉藤代表は9日、改めて自民党を牽制しました。

公明党 斉藤鉄夫代表
「自民党さえ決断すれば、政治とカネの問題、そのある意味では核心にある「企業団体献金」について大きな規制強化に結びつくことができる」

連立の継続をめぐっては7日、公明側が主張する「企業団体献金」の規制強化で折り合わず、結論は異例の持ち越しとなっています。

こうした状況に公明党幹部は…

公明・幹部
「自民党の回答次第では連立解消もやむなしだ」

一方、自民党からは困惑の声が…

自民・閣僚経験者
「公明は無理なボールを投げてきている。これは本気で離脱する気だ」

なぜいま、公明党はここまで態度を硬化させているのでしょうか?

公明党は衆・参の国政選挙で大敗。当時の石井代表が落選するなど、多くの議席を失いました。

公明・幹部
「不記載問題で最もダメージを受けたのは、自民じゃなくて公明だ。自民党には反省し、真相解明する姿勢を示してもらわないと、支持者や党員に目を向けられない」 

さらに、10月20日以降に召集が予定される臨時国会での総理指名選挙についても…

公明・斉藤代表(8日配信のネット番組で)
「連立をしなければ『高市早苗』とは書かない」

26年間続いた自公連立にかつてない危機が迫るなか、高市総裁は9日夕方、菅元総理と会談。公明党やその支持団体にパイプを持つ菅氏に、打開に向けた協力を要請した可能性があります。

自民・公明は10日、2度目の党首会談を行う予定です。