中国政府は、家電などに使われているリチウムイオン電池の輸出を規制すると発表しました。米中首脳会談を控え、輸出規制を強化する姿勢を示しています。
中国商務省などによりますと、新たに輸出が規制されるのは、一部のリチウムイオン電池や電池の製造に必要な部品などです。この措置は来月8日から施行されるということで、輸出する際には中国政府の許可が必要になります。
リチウムイオン電池は、家電やEV=電気自動車に使われていますが、中国における去年の生産量はおととしと比べて24%増えていて、世界的にもシェアを伸ばしています。
中国商務省は「規制対象となった品目は軍民両用であり、輸出管理は国際的な慣行に合致する」と今回の措置を正当化する報道官談話を発表しました。一方、「対話を通して貿易の円滑化をはかる用意がある」と、交渉次第では規制を緩和する考えを示しました。
中国政府は9日午前、レアアース関連技術の輸出を規制すると発表していて、輸出規制を強化する方針を相次いで打ち出しています。
今月末から韓国で開かれるAPEC首脳会議では、トランプ大統領と習近平国家主席が会談する見通しで、中国側には米中首脳会談での貿易交渉を有利に運びたい思惑があるものとみられます。

「停戦ならトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦」 ウクライナ・ゼレンスキー大統領が表明