(ブルームバーグ):世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは、20年近くにわたりさまざまな業種やテーマに関連する上場投資信託(ETF)を展開してきた。その中で、最新の商品の一つであるビットコインETFが最も収益性の高い1本となっている。
同社の「iシェアーズ・ビットコイン・トラストETF」(IBIT)は、大規模な資金流入と暗号資産(仮想通貨)ビットコインの値上がりによって、運用規模が1000億ドル(約15兆2000億円)に迫っている。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のエリック・バルチュナス氏とジェームズ・セイファート氏の分析によれば、世界で1000本を超えるブラックロックETFの中で、IBITは最も多くの収入を生み出している。
手数料を0.25%と抑えつつ、年2億4000万ドル超の収入を上げており、投入してから2年に満たないETFとしては異例の実績だという。

IBITは、規模の大きさと成長スピードから、ETF業界で暗号資産カテゴリーを代表する存在となっている。個人投資家と機関投資家がいずれも資金を投じており、資産残高が他のETFよりも約5倍速い史上最速ペースで1000億ドルに近づいている。
BIの両アナリストによれば、運用規模上位20に入るETFの中では「圧倒的に若い」商品だという。
急拡大を後押ししているのが、ビットコインの最高値更新だ。アジア時間5日には12万5000ドルを突破した。トランプ米政権は、デジタル資産の主流化を促す取り組みを進めており、そうした資産への投資家の関心を高めている。
「IBITが現在、ブラックロックの最も収益性の高い商品だという事実は、非常に印象的だ」とセイファート氏は指摘。「われわれはビットコインETFが受けると想定する需要・資金流入の規模を巡って非常に強気だったが、実際の数字はその最も強気な予想すら上回っている」と語った。
原題:BlackRock’s Most Profitable ETF Is a $100 Billion Bitcoin Giant(抜粋)
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