(ブルームバーグ):米供給管理協会(ISM)が発表した9月の米非製造業総合景況指数は50に低下し、サービス業活動の停滞を示した。内訳の事業活動指数が新型コロナウイルス禍以降初めて縮小圏に沈んだほか、新規受注も低調だった。
事業活動指数は5ポイント余り低下し、2020年5月以来の縮小圏となった。

新規受注指数は5.6ポイント低下の50.4。かろうじて拡大圏にとどまったが、前月の上昇分をほぼ帳消しにした。新規輸出受注も縮小圏でさらに下がった。
ISM非製造業景況調査委員会のスティーブ・ミラー委員長は「サービス業界から寄せられた報告は総じて小幅、または弱い成長を示しており、一部にサプライヤー納入の問題を指摘する声があった」と発表文で指摘。「採用活動の先送りと適切な人材の確保が困難なことにより、雇用は引き続き縮小局面にある」と述べた。
今週発表されたISM製造業景況指数も7カ月連続の縮小を示しており、今回のデータで米経済の大部分を占めるサービス業も精彩を欠くことが明らかになった。
サービス業のうち拡大圏にあるのは10業種で、宿泊・飲食サービス、医療・社会福祉などがけん引。一方、7業種は縮小を示した。
雇用なお縮小圏
指数の内訳では、雇用は4カ月連続で縮小圏だったが、前月からはやや改善した。業種別では6業種が上昇、8業種は低下した。
企業が採用を拡大するには、受注や売上高の持ち直しが必要だろう。米政府機関の閉鎖により公式統計の公表が延期される中、エコノミストや政策担当者は、労働市場や経済全般の動向を見極める上でISM調査など民間データを一段と注視している。
入荷遅延は2.3ポイント上昇の52.6と、2月以来の高水準となった。8月の受注急増の影響で納期が長期化した。
前月に16年ぶりの低水準に落ち込んだ受注残は47.3に持ち直したが、依然として縮小圏にとどまった。
仕入れ価格は69.4に小幅上昇し、過去3年で最も高い水準の1つとなった。
一方で、在庫は1月以来の水準に低下した。一方、在庫景況感は55.7に上昇し、在庫過剰の懸念がやや高まったことを示した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Services Gauge Falls on Weakest Business Activity Since 2020(抜粋)
(第4段落以降に詳細を追加して更新します)
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