ニデックの社債スプレッド(国債との利回り格差)が再び拡大し、過去最大となった。不正会計問題の有無を巡る調査が続く中、同社の信用リスクに対する投資家の関心が高まっている。

ブルームバーグのデータによると、2025年11月償還のニデック債のスプレッドは2日時点で約40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、過去最大を更新した。

ニデックは9月3日、経営陣の関与が疑われる不適切な会計処理が行われた可能性があるとして、第三者委員会を設置し調査を進めると発表した。監査法人のPwCジャパンは、十分な監査証拠が得られなかったとして、同社が3カ月近く遅れて同月26日に提出した前期(25年3月期)の有価証券報告書に監査意見を表明しなかった。

ムーディーズ・ジャパンは10月3日、ニデックの格付け「A3」を引き下げ方向で見直しの対象としたと発表した。財務諸表が修正される可能性など、財務報告の質と信頼性に対する不確実性を反映した。また、今回の問題は同社のガバナンス体制への懸念を高め、風評リスクにつながっていると指摘した。

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