ウクライナのゼレンスキー大統領が国連で演説し、ロシアによる攻撃が続く中「安全を保証するのは強い同盟と武器だ」として改めて支援を求めました。

24日、国連総会で一般討論演説に臨んだゼレンスキー大統領。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「強固な同盟と強い仲間、自らの武器だけが安全の保証を可能にする」

演説冒頭このように訴え、無人機やAI=人工知能を使った兵器が急速に広がっているとして「世界が新たな軍拡競争に直面している」と警告し、国際社会に対し支援を呼びかけました。

また、ロシアによるヨーロッパ各地での領空侵犯について危機感を示したうえで、圧力強化を求めました。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアがこの戦争を引き延ばしている間、沈黙してはいけない」

一方。

この日、アメリカのルビオ国務長官とロシアのラブロフ外相の会談も行われました。詳しい内容は明らかになっていませんが、アメリカ政府によると…

アメリカ国務省
「ルビオ国務長官はトランプ大統領が求める『殺りくの停止』を改めて要求し、戦争の永続的な解決につながる有効な措置をとる必要性を改めて強調した」

一方、ロシア外務省によりますと、ラブロフ外相はウクライナ危機の根本的な原因に対処するため、アメリカと協力する用意があることを強調したということです。

プーチン大統領は「危機の根本的原因の除去」を繰り返し主張していて、ウクライナのNATO=北大西洋条約機構への加盟放棄や非軍事化などを指すとされ、ウクライナの事実上の降伏を求めるもので、今回も従来の立場を改めて示したものとみられます。