タイのタクシン元首相が過去に実刑判決を受けながら、病気療養を理由にして以降、収監されなかった問題をめぐり、最高裁はきょう、改めて服役する必要があるとして、禁錮1年を言い渡しました。タクシン氏は再び収監されました。
記者
「タクシン氏が車から出てきました。笑顔を見せています。表情には余裕も見えます」
きょう、タイの最高裁に出廷したタクシン元首相。2006年の軍事クーデターで失脚し、亡命したあともタイの政界に大きな影響力を及ぼしてきた実力者です。
そのタクシン氏は、亡命先から帰国したおととし、汚職などの罪で実刑判決を受けたにもかかわらず、収監された直後に入院。病気療養を理由に、刑期のほとんどを警察病院で過ごしたことが問題視されていました。
最高裁はきょうの判決で、タクシン氏の病気が「緊急で治療すべきものではなく、入院は違法な措置だった」と結論づけ、改めて服役する必要があるとして禁錮1年を言い渡しました。
記者
「タクシン氏の姿はありません」
タクシン氏は、裁判所から刑務所に移送され、再び収監されました。
タクシン氏は、次女・ペートンタン氏の首相解任で政治的に厳しい立場に追いまれていて、今回の判決がさらなる打撃となり、“タクシン時代の終焉”を指摘する声もあがっています。

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