（ブルームバーグ）：22日の欧州株は上昇、一時３月に記録した終値ベースの最高値を上回った。景気の底堅さや米利下げの可能性を巡り楽観が広がった。

ストックス欧州600指数は一時0.8％高の563.28に上昇、３月に記録した最高値の563.13を上回った。独ＤＡＸ指数も７月の最高値に迫っている。英ＦＴＳＥ100指数は最高値で終了。

米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長は22日、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれているカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム（ジャクソンホール会合）で講演。事前に配布された原稿によれば、インフレ懸念が残る中でも労働市場へのリスクが高まっていることを指摘し、慎重ながらも９月の利下げに道を開いた。

欧州債市場ではドイツ債が上昇。パウエル議長の金融政策に対するハト派的な発言を受け、短期金融市場で欧州中央銀行（ＥＣＢ）の利下げ観測が高まった。

ＥＣＢのラガルド総裁は23日、ジャクソンホール会合でのパネルディスカッションが予定されている。

イタリア債は他のユーロ圏国債をアウトパフォーム。ドイツ債とのスプレッドは８月４日以降で最も縮小した。

スワップ市場動向が示唆するところによれば、ＥＣＢは年末までに10ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）、来年末までに11ｂｐの利下げが想定されている。前日はそれぞれ９ｂｐと６ｂｐだった。

英国債も高い。トレーダーはイングランド銀行（英中央銀行）の年内の追加利下げを10ｂｐと織り込む。従来の想定では９ｂｐだった。

8月22日の欧州マーケット概観（表はロンドン午後６時現在）

原題：Bunds, Rate-Cut Wagers Jump on Dovish Fed: End-of-Day Curves

Europe’s Stoxx 600 Closes Just Shy of Record on Fed Rate Bets

（抜粋）

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