香港の民主活動家、許智峯(テッド・ホイ)氏は、オーストラリアで難民認定を受けたと明らかにした。香港国家安全維持法(国安法)違反の罪に問われるのを回避するため、4年余り前に香港を離れていた。

元立法会(議会)議員の許氏はフェイスブックへの投稿で、自身と妻、子ども、両親が豪内務省から保護ビザ(査証)を認める正式な通知を受け取ったと発表。「この決定は、私たち家族にとって決して当たり前ではない自由と正義、思いやりという価値を体現」していると記した。

豪内務省は個別の案件についてはプライバシー上の理由からコメントしないと電子メールで回答した。

香港政府は週末に声明を出し、「いかなる国であっても犯罪者をかくまう行為」には断固反対すると非難。「国家の安全を脅かす犯罪者に対し、あらゆる手段と法的措置を講じて追及する」としているが、声明は許氏には触れていない。

英国に逃れた香港の活動家、鍾翰林(トニー・チョン)氏は17日、英国で難民認定を受けたとSNSの「スレッズ」に投稿した。

香港政府は2024年に成立した「国家安全条例」に基づき、許氏を含む海外在住の活動家7人のパスポート(旅券)を同年12月に無効とした。

中国は香港国安法を20年に導入。体制への脅威と見なされる行為への取り締まりが続き、19年の大規模な民主化デモ以降、多くの活動家が収監された。

原題:Hong Kong Democracy Activist Hui Granted Asylum in Australia (2)(抜粋)

--取材協力:Iris Ouyang、Olivia Tam.

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