スウェーデンの音楽ストリーミングサービスのスポティファイ・テクノロジーは4日、米国を除く多くの市場でプレミアム会員の月額料金を引き上げると発表した。発表を受け、スポティファイの株価はニューヨーク市場で一時8%高となった。

発表によると、値上げの対象地域は南アジア、中東、アフリカ、欧州、中南米、アジア太平洋地域。今後1カ月以内に、各国の利用者に新たな料金プランを知らせるメールが届くという。料金は国によって異なるが、発表では一例として、月額料金が1ユーロ上がり11.99ユーロ(約2040円)になるというメールが示された。

スポティファイ株の今年に入ってからの上昇率は、約50%に達している。

投資家やレコード会社は、需要を収益につなげるため、スポティファイに値上げを促してきた。スポティファイには熱心な利用者が多く、長年かけて音楽や音声のライブラリを構築してきた人も多い。調査会社アンテナの昨年のリポートによると、スポティファイ利用者は、米国の主要な動画・音声ストリーミングサービスの中でも最も解約率が低いという。

スポティファイのアプリ

スポティファイは昨年、米国で2度にわたり価格を引き上げ、個人向けプレミアム会員の月額料金は、現在11.99ドル(約1760円)だ。同社は7月29日に発表した4-6月期(第2四半期)の決算で、「全地域での成長」が見られ、有料会員数が前年同期比12%増の2億7600万人に達したとしている。月間アクティブユーザー数は6億9600万人となった。

今回の値上げは、第2四半期決算の失望的な内容を受けた動きでもある。スポティファイは、従業員への報酬関連費用が予想を上回ったことなどから赤字に転落した。

原題:Spotify Shares Jump After Company Announces Price Hikes(抜粋)

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