(ブルームバーグ):カナダ最大の州であるオンタリオ州のフォード首相は21日、「あらゆるカナダ製品を買おう」と改めて呼び掛けた。貿易交渉での合意と関税撤廃を求め、米国に対する圧力を強める狙いがある。
今週開催される州首相会議で議長を務めるフォード氏は、カナダが米国にとって最大の顧客だという立場を積極活用すべきだと訴えた。カーニー首相は22日に同会議に出席し、各州の首脳と意見交換を行う予定だ。

カーニー首相はトランプ米政権との交渉に向け、ルブラン・カナダ・米国貿易担当相を今週ワシントンに派遣する。トランプ政権は8月1日の期限までに合意がなければ一部のカナダ製品に35%の関税を課すと警告している。だが、米政権側からは、合意を望んでいるのか、それとも貿易相手国に対して一方的な関税措置を講じる意向なのか明確でない発言が続いている。
フォード氏は記者団に対し、「カナダ製の車を買い、あらゆるカナダ製品を買い始めよと全国の州・準州に呼び掛けている。これが何よりも大きな打撃になる」と語った。
カナダ国内では、関税措置を受け、米国旅行や米製品購入をボイコットする動きが強まっている。カナダ銀行(中央銀行)が21日に公表した四半期家計調査によると、回答者の約55%が米国でのバケーション関連支出を減らし、約63%が米製品の購入を控えていると答えた。

原題:Ontario Pushes ‘Buy Canada’ Plan as Angry Residents Boycott US(抜粋)
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